2015年1月4日日曜日

筋膜の解放のお話

筋膜の基礎知識を、まとめてみました。

筋膜の図

筋膜は、身体を覆っている網状の線維です。

体の外側を覆っているのが皮膚。

体の内側の骨・筋肉・内臓などを覆っているのが筋膜。

体の表層(皮下筋膜)から深層(腱、骨膜)までつながっています。


筋膜は、コラーゲン線維と弾性線維が合わさって働いています。

コラーゲン線維と弾性線維は、互いの性質を補い合っています。

コラーゲン線維は強いのですが、ほとんど伸びません。

弾性線維は、収縮性があり伸びます。


収縮力のないコラーゲン線維の癒着によって、筋膜の短縮が起こります。

原因は、身体のねじれ歪みが長時間かかったことによるものです。

身体のねじれ歪みは、物理的・精神的・感情的な原因によって起きます。

筋膜の短縮は、筋膜の可動性を低下させ、関節運動が制限されます。


身体に痛みが生じ、筋緊張が増加し、身体のねじれ歪みを悪化させます。

以下、延々と負の連鎖が続いて、人生詰んでしまいます。

この負の連鎖を断ち切るのが、筋膜の解放です。

筋膜の短縮を解消と、身体・精神・感情の解放は、同時に起きます。


筋膜の短縮は、隣り合ったコラーゲン線維の癒着が引き起こします。

いわゆる交差結合と呼ばれているものです。

伸展が制限された筋膜は、その緊張を体全体に拡大します。

二次障害~三次障害~連鎖障害の痛みが拡大するのです。


短縮した筋膜を伸張して解放するためには、時間が必要です。

90~300秒の安定した持続的伸張を要します。

弾性線維は伸縮性がありますが、コラーゲン線維は伸びにくいからです。

持続的な伸張によって、コラーゲン線維の損傷が改善されます。


ヨガでポーズを90秒以上キープする理由のひとつは、筋膜の解放かもです。

手技療法で90秒以上持続圧を加えるのも。

その他、ありとあらゆるテクニックで90秒以上の時間をかけるのも。

セカセカ動いていると、筋膜の解放どころか、短縮硬化が起きてしまいます。


実技は、安部塾で習ってください(笑)。