2015年4月6日月曜日

大腿四頭筋がうまく働かないと膝関節過伸展=反張膝が起きる理由

膝関節過伸展シリーズのラスト記事です。

膝関節


前もも≒大腿四頭筋がうまく働かないと、どうなるでしょう?

膝関節の機能が崩壊して、膝折れ(膝崩れ)が起きます。

かかとが着地した瞬間に、急激に膝関節が曲がります。

大腿四頭筋が脛骨に大腿骨をくっつけておくことができないからです。

健全な大腿四頭筋と膝関節の伸展

大腿四頭筋が働かない状態でも、無理矢理に歩くことは可能です。

大殿筋・大内転筋・ヒラメ筋などを使えば、膝を伸ばしながら歩けるからです。

でも、このやり方で歩くと、膝関節が逆方向に曲がります=膝関節過伸展。

膝関節過伸展=反張膝で歩くと、身体機能が崩壊します。

大腿四頭筋働かない

膝関節過伸展を理解するために、膝関節への理解を深めてみましょう。

膝関節の構造より

反張膝の原因

1)足関節の底屈拘縮(尖足)
2)大腿四頭筋の弱化及び痙性麻痺
3)ハムストリングス弱化
4)反対側の股関節・膝関節屈曲拘縮
5)膝関節包、靱帯の弛緩

膝関節

大腿骨と脛骨、膝蓋骨との間の関節である。腓骨は直接関与していないが膝関節にかかわる靭帯や筋の付着部として重要である。膝関節は、人体でもっとも大きな関節。安定性は靭帯を中心とした軟部支持機構

運動

屈曲・伸展に伴って大腿骨関節面と脛骨関節面がころがり・すべり運動をする
最終伸展時には脛骨は大腿骨に対し外旋する。Screw home movement
外旋することによって膝関節は最も安定した位置に導かれる

歩行時に膝関節にかかる荷重はFTJで体重の3倍、PFJで0.5倍
走行や階段昇降で著明に増加するが
特にPFJでは階段昇降時には平地走行時の7倍(体重の3.3倍)に増加する。

膝関節屈曲 knee flexion

・運動範囲
0から145度

・制限因子
大腿四頭筋の緊張
ふくらはぎと大腿後面との衝突

・主動作筋
大腿二頭筋 長頭
大腿二頭筋 短頭
半腱様筋
半膜様筋

膝関節伸展 knee extension

・運動範囲
145度から0度

・制限因子
斜膝窩靭帯
膝十字靭帯
側副靭帯の緊張
膝屈筋の緊張

・主動作筋
大腿直筋
中間広筋
内側広筋
外側広筋

膝の自動回旋

完全伸展位からの屈曲初期に脛骨が大腿骨に対して内旋し、屈曲位から伸展していくときには外旋する運動のこと。これらは不随意に起こる自動的な運動である。

locking mechanism

いわゆる「膝をしめる」こと。すなわち膝関節伸展時に脛骨が大腿骨に対して
外旋することで完全伸展を成立させ、筋力に頼ることなく立位を長時間に渡りとらせ、膝関節伸展を維持するのを助けるメカニズム。安定性増加する。

引用ココマデ

膝関節まわりの筋肉

安部塾では、膝関節伸展時に脛骨が大腿骨に対して外旋する型を練習します。

結果、安定した状態で『立つ』「歩く」ができるようになります。

練習後に、歩いて確認してもらうと、割と高い確率で良い変化が起きます。

自覚的には、軽々と脚が上がって振り抜ける感覚になります。


4月のレッスンで、みっちりやり込みますよ~