2016年3月6日日曜日

ヨガと機能解剖学~僕たちが師事すべきなのは、特定の個人ではありません。機能解剖学という知識そのものなのです。

昨日、熊本で機能解剖学の講義をしてきました。

機能解剖学 熊本
身体を壊さないように動けば、自然と身体能力が向上します。

機能解剖学を学ぶことで、それが可能になります。

別に、僕に習う必要はありません。

機能解剖学が素晴らしいのは、答えがひとつしかないこと。

誰に習っても、同じ成果が出せます。

成果が出ないのは、講師の勉強不足です。

習う回数や、講師の人数は、多い方がいいです。

そのぶんだけ、偏見がなくせますから。

これ、とても大切なことだと思います。


たとえば、コブラのポーズと上を向いた犬のポーズの違い。

コブラのポーズ・上を向いた犬のポーズ

機能解剖学を学んでいる人たちに答えを聞いたら、全員同じことを答えます。

各関節の構造や筋肉の協働・拮抗などの精密な説明を受けれます。

これに対し、ヨガマニュアルしか学んでいない人たちの答えはまちまちです。

下手すると、答えてもらえません。

マニュアルに書いていないことは、わからないからです。

機能解剖学を学んでいれば、そのポーズを見せてもらえば、すぐに答えが出ます。

この違いは大きいと思います。


僕たちが師事すべきなのは、特定の個人や団体ではありません。

機能解剖学という知識そのものなのです。


人体の設計図と仕様書。

先人たちが積み重ねてきた学問の力そのもの。


その力を元に、自分で考える。

それは、とてつもなく楽しい体験です。


いろいろな理由をつけて、自分を師事させようとする指導者。

それは、支配であり、操作でしかありません。

他者支配や操作は、身体操作に必要ありません。

自分の身体と向き合うのが、身体操作なのですから。


僕は、支配されるのも操作されるのも嫌いです。

支配されたがる人や操作されたがる人も嫌いです。

支配したがる人や操作したがる人は、さらに嫌いです。

対等な関係でいるのが、大好きなのです。


他人に支配されたり操作されたりしたいとかって、不健全だと思います。

他人を支配したり操作したいとかってのも、不健全。


僕が能解剖学を学ぶのは、対等であることの大切さを実感できるからです。

誰に学んでも同じ答えを得られるからこそ、誰に学ぶかの選択を楽しめます。

選んでもらう立場になったときに必要なのは、学問の力がどれだけあるかだけ。

相手を支配したり操作したりしなくていいのは、とっても気楽です。


特定の個人を師事しなくていい状況で、師事したい相手を選ぶ。

それが、健全な世界というものだと思います。


他人を操作することが当たり前になっている不健全な世界。

そんな世界に住んでいても、学問の力はつきません。


お互いを尊敬できる世界=ありのままの相手を、ありのままに認めれる世界。

そんな世界にいると、自然と学問の力が身につきます。


というわけで、3月12・13日の東京集中講座に向け、学びを深めたいと思います。

塾生講座で、内容の濃いヨガアナトミーリハーサルやりますよ~